1. how からwhatへの変換例
お天気、感想、距離、時間、価格、近況などはhowからwhatへ、whatからhowへと書き換えが可能です。
天気のit
- How is it today?
- What is it like today?
- 訳:今日のお天気は? how=what~like
感想のit
- How is it?
- What is it like?
- 訳:それはどんな感じですか。how=what~like
距離のit
- How far is it from here to Tokyo? farは副詞で遠くにの意味です。
- What is the distance from here to Tokyo? distanceは名詞で距離です。
- 訳:ここから東京までの距離はどのくらいですか。
時間のit
- How long does it take to go to Kyoto?
- What is the travel time to Kyoto?
- 訳:京都まではどのくらいの時間がかかりましたか。how long=時間の長さ
価格のit
- How much does it cost to fly to New York?
- What is the cost to fly to New York?
- 訳:ニューヨークまで飛行機でいくらかかりますか。costは名詞で値段の意味です。
近況のit
- How is it going?
- What’s going on with you?
- 訳:いかがお過ごしでしょうか。相手の近況を尋ねるときに使われるカジュアルなフレーズです。
2. Itで始まる形式主語の文例
形式主語の用法は重要なことを先に伝える構文です。
形式主語の文の特徴
- 形式主語+述語と意味上の主語のバランスが良い。
- 文が読みやすく理解しやすい。
不定詞:to+動詞の原形
- It is difficult to get to this hotel.
- 訳:このホテルに到着するのは難しい。
動名詞:~ing
- It is difficult getting to this hotel. この表現は文法的には正しいですが一般的ではありません。あえて動名詞を使うのであればGetting to this hotel is difficult.となります。
- 訳:このホテルに到着するのは難しい。
be動詞+形容詞:様態を表す
- It is important to do right now.
- 訳:今すぐ実行することは重要です。
- It is good to do the right things for this area.
- 訳:地域のために正しいことをするのは良いことだ。
take:時間がかかる
- It takes him an hour to return to his hometown.
- 訳:彼がホームタウンに帰るのに1時間かかる。
cost:値段がかかる
- It costs $30 to buy this magazine.
- 訳:この雑誌を買うには30ドルかかる。
seem, appear:みえる、思える
- It seems strange to have lunch at this place.
- 訳:この場所で昼食を取るのは奇妙に思える
- It appears that they are wrong.
- 訳:彼らは間違っているようです。
完了形:have+過去分詞
- It has been twenty years since the earthquake happened.
- 訳:地震が起こってから20年が経ちました。
3.形式目的語のitの文例
形式目的語のitで注意を引いてどんなことかなと思わせてから説明をするという構文です。
形式目的語のitの文の特徴
- 形式目的語のitは考えや感情を表す動詞と一緒に用いられます。
- 前半部分でitを使い、聞き手や読み手に注意を引きます。そのあと内容を詳しく説明する手法です。
think:思う、考える 形式目的語+to 動詞
- She thinks it important to present her research at the conference.
- 訳: 彼女は学会で研究発表することが重要だと考えています。
- 説明:importantは補語でto present her research at the conferenceが真の目的語です。
consider:考える、みなす 形式目的語+to 動詞
- He considers it necessary to improve the company’s old systems as the president.
- 訳:彼は社長として会社の古いシステムを改善することが必要だと考えています。
- 説明:necessaryは補語です。真の目的語は to improve the company’s systems as the presidentです。
make:させる 形式目的語+名詞節(~ということを)
- He made it clear that the baseball trade report is not true.
- 訳:彼は野球の移籍の報道が真実ではないことをはっきりさせました。
- 説明:clearは補語で真の目的語はthat the baseball trade report is not trueです。
find:わかる 形式目的語+名詞節(~ということを)
- I find it hard to believe that he acted that way.
- 訳:彼がそんな行動をしたなんて信じがたい。
- 説明:itはthat以下を指しています。hardは補語で真の目的語はthat he acted that wayです。
4.強調構文
強調構文はIt is…who or thatの形で…を強調しています。
- It was my friend who broke my father’s car.
- 訳:父の車を壊したのは私の友人でした。
- It は主語、wasは動詞、my friendは補語、who broke my father’s carはmy friendを修飾する形容詞節です。
- It is the students who need financial assistance.
- 訳:経済的援助が必要なのは学生たちです。
- It は主語、isは動詞、the studentsは補語、who need financial assistanceはthe studentsを修飾する形容詞節です。
5.慣用句
itには会話でよく使われる特別なフレーズがあります。短いものばかりなので覚えやすいです。
- Take it easy. :気楽にやりましょう。
- It’s a piece of cake. :簡単なことです。
- It’s not worth it. :それには価値がないです。
- Let’s call it a day. :今日はここまでです。
- It’s up to you to decide. :決めるのはあなた次第です。
- As luck would have it. :幸運にも。予期せぬ幸運な出来事を指します。
- You should go for it! :挑戦してみるべきですよ!勇気を出させるときに使います。
- You need to get it together. :しっかりしなさい。落ち込んでいる人に使います。
6. まとめ
以下の3ポイントに注意してください。これらの文の使い方をマスターすることで英語力UPのお手伝いとなれば幸いです。
1.itは天気、距離、時間、価格、近況などに使われます。
2.形式主語のitはbe動詞や完了形、take、cost、seem、appearなどの動詞と共に用いられます。
3.形式目的語のitはthink、consider、make、findなどの動詞と共に用いられます。