Xを使った大小の整数や連続する整数の決め方使って二次方程式を解こう!

数学

1.大小の整数の決め方

まず大小の整数の決め方について考えていきましょう。これから差が5ある場合の文字を使った表し方です。

*大きい数が小さい数より5はなれているときのXを使った決め方は2通りあります。

  • 大きい整数をXとしたとき、小さい整数は X -5
  • 小さい整数をXとしたとき、大きい整数は X +5

つぎは練習問題と解説です。上のXを使った決め方を参考にして解いてください。

練習問題

差が3で積が40になる整数を求めなさい。

解説

まず大きい数字をXと決めます。差が3なので小さい数字はX-3となります。これで式を作りますとX(X-3)=40となります。

これを展開して移行しますとX²-3X-40=0です。これを因数分解して(X-8)(X+5)=0です。よってX=8 X=-5になります。

XがのときはX-3に8を代入するとになります。またXが-5のときはX-3に-5を代入すると-8になります。

答え 8と5、-5と-

先ほどは2つの整数でしたがこんどは3つの連続する整数についてです。下に例を示しましたのでこれらを覚えましょう。

*連続する3つの整数の決め方は3通りあります。

  • 一番小さい整数をXにすると真ん中の整数はX+1で一番大きい整数はX+2です。並べるとXX+1X+2 です。
  • 真ん中の整数をXとすると一番小さい整数はX-1で一番大きい整数はX+1です。並べるとX-1XX+1です。
  • 一番大きい整数をXとすると真ん中の整数はX-1で一番小さい整数はX-2です。並べるとX-2X-1Xです。

つぎは練習問題です。上の3つの設定の仕方からどれかを選んで解いてみてください。解説は一番上の設定の仕方でします。

練習問題

連続する3つの整数で一番小さい整数と一番大きい整数の和が真ん中の整数の平方に等しい。これらの数を求めなさい。

解説

一番小さい整数をXにすると真ん中の整数はX+1で一番大きい整数はX+2で表せます。

一番小さい整数と一番大きい整数の和はX+(X+2)となります。真ん中の整数の平方は(X+1)²です。これで式を作りますとX+(X+2)=(X+1)²となります。

これを展開して移行しますとX²ー1=0です。これを因数分解して(X-1)(X+1)=0です。よってX=1 X=-1になります。

Xが1のときはX+1に1を代入するとになります。つぎにX+2に1を代入しますとになります。またXが-1のときはX+1に-1を代入するとになります。つぎにX+2に-1を代入しますとになります。

答え (1,2,3)(-1,0,1)

2.連続する3つの偶数の決め方

こんどは3つの連続する偶数の決め方についてです。下に例を示しましたのでこれらを覚えましょう。

*連続する3つの偶数の決め方は3通りあります。

  • 偶数は2の倍数なので2Xと表せます。つぎの数は2大きくなっているので2X+2です。3つ目はさらに2大きくなっているので2X+4です。並べると2X、2X+22X+4です。
  • 真ん中の偶数を2Xと決めると小さい数は2X-2、大きい数は2X+2と表せます。並べると2X-2、2X、2X+2です。
  • 一番大きい数を2Xと決めると真ん中の数は2X-2、一番小さい数は2X-4です。並べると2X-4、2X-2、2Xです

つぎは練習問題です。上記の設定の仕方を参考にして解いてください。解説は一番上の設定の仕方でします。

練習問題

連続する3つの偶数で一番小さい偶数と一番大きい偶数の和の2倍が真ん中の偶数の平方に等しい。これらの数を求めなさい。

解説

一番小さい整数を2Xにすると真ん中の数は2X+2、一番大きい整数は2X+4で表せます。

一番小さい偶数と一番大きい偶数の和の2倍は2(2X+2X+4)と表せます。真ん中の偶数の平方は(2X+2)²です。これで式を作りますと2(2X+2X+4)=(2X+2)²となります。

これを展開して移行しますと4X²-1=0です。これを因数分解して4(X-1)(X+1)=0です。よってX=1 X=-1になります。

Xが1のときは2Xに1を代入するとになります。つぎに2X+2に1を代入するとになります。さいごに2X+4に1を代入しますとになります。

またXが-1のときは2Xに-1を代入すると-2になります。つぎに2X+2-1を代入するとになります。さいごに2X+4ー1を代入しますとになります。

答え (2,4,6)(ー2,0,2)

3.連続する3つの奇数の決め方

こんどは連続する3つの奇数の決め方についてですが偶数の2Xから1大きいか1小さいかなどと考えて奇数を設定しています。設定の仕方は下記のとおりです。

*奇数は2X+1、2X-1などで表せます。

  • 偶数に1を足したり引いたりすると奇数になりますので一番小さい数を2X+1と決めると次の数は2大きいので2X+3、一番大きい数は2X+5と決めることができます。並べると2X+1、2X+3、2X+5です。
  • 真ん中の数を2X+1と決めると一番小さい数は2小さいので2X-1、一番大きい数は真ん中の数より2大きいので2X+3です。並べると2X-1、2X+1、2X+3です。
  • 一番大きい数を2X+1と決めると真ん中の数は2小さいので2X-1、一番小さい数はさらに2小さいので2X-3です。並べると2X-3、2X-1、2X+1です。

つぎは練習問題です。設定の仕方が少し難しいですが頑張りましょう。解説は一番上の設定の仕方でします。

練習問題

連続する3つの奇数でそれぞれの数の平方の和が83になる。これらの数を求めなさい。

一番小さい数を2X+1と決めると次の数は2大きいので2X+3、一番大きい数は2X+5となります。それぞれの数の平方の和は(2X+1)²+(2X+3)²+(2X+5)²と表せます。そしてこれで式をつくりますと(2X+1)²+(2X+3)²+(2X+5)²=83

これを展開して移行しますと12X²+36X-48=0です。これを因数分解して12(X+4)(X-1)=0です。よってX=-4 X=1になります。

Xが-4のとき2X+1に-4を代入すると-7、つぎに2X+3に-4を代入すると-5、さいごに2X+5に-4を代入すると-3になります。

Xが1のとき2X+1に1を代入すると、つぎに2X+3に1を代入すると、さいごに2X+5に1を代入するとになります。

答え (-7,-5,-3)(3,5,7)

4.まとめ

今回の整数の表し方についてまとめてみました。下記をご覧ください。これらの表し方を活用して文章問題に取り組んでください。

大小の表し方の例:大きい数をXで表した場合、5つ小さい数はX-5です。

連続する3つの整数の例:一番小さい数をXとすると、XX+1X+2で表せます。

連続する3つの偶数の例:一番小さい数を2Xとすると、2X2X+22X+4で表せます。

連続する3つの奇数の例:一番小さい数を2X+1とすると、2X+1、2X+3、2X+5で表せます。